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2004 4-6

クレヨンしんちゃん
~嵐を呼ぶ夕陽のカスカベボーイズ~


今回のコメントかなりヲタクよりかも?

 結論から言うと、これから先、今年度に公開され間違いなく観るであろう大友の『STEAM BOY』もジブリの『ハウルの動く城』も公開中の『ドラえもん』も『コナン』もきっとこの映画にかなわないだろうね。昨年、原氏から監督を引き継いだ水島氏は昨年こそ気負っていたのか、イマイチパッとしなかったけど、今作はそんなうっぷんを晴らすべく作ったって感じでした。それにしてもね、今回も感動を求めた親子連れの多いこと!ま、多少のやかましさは予想していたけど、ま、そんなのも気にならないくらいガキたちと一緒になって大笑い&感動の嵐に包まれてきましたよ。

 感動と言っても、原時代のように涙を誘うと言うのではなくとにかく清々しくて、アニメとしての最高の出来に感動してしまいました。とにかく初っぱなから作画が完璧である。はっきり言ってジブリの映画かと思ってしまったほどである。そんなわけで見終わったあとの感じは俺の大好きな『天空の城ラピュタ』を見終わった時みたいである。なにも泣くだけが感動ではないのである。

 内容はいたってシンプルなもので、映画好きなら必ず観てるであろうジャンルである、映画の中に入ってしまうお話しである。しかもシリーズ初の西部劇である。しかもこの時間が止まった映画の中に入ってしまった人はどんどんと記憶を失うのである。ま、そんな世界から抜け出そうとする野原家の顛末なんだけど、とにかく映画好きにはたまらないシーンがいっぱいである。一言で行ってしまえばはちゃめちゃで絶対にあり得ない設定なんだけど、これはアニメでクレしんと思ってみていれば、途中でロボットアニメになったとしてもなんら違和感なく観れちゃうのである。それからホント久しぶりに“春日部防衛隊”が大活躍したのも嬉しいかぎり。

 それにしてもホントここまで作画がやってくれると作が監督も作監冥利に尽きるというもでしょう。さらに、後半でのキャラの動きったらホント観ていて拍手したくなるくらいである。とにかく、この映画シリーズのスピード感はかなりのもんなんだけど、中かでも今回は最高である。子供たちに混ざって、やかましいのを我慢しつつ観ることが出来ることなら、そのスピードを是非とも劇場で堪能してみてください。大作を作る某スタジオと違って制作のシンエイ動画はやっぱりまだまだアニメの面白さをわかってるみたいである。

 それにしても相変わらず東宝も宣伝のしかたが下手すぎ。同日公開の『コナン』の方が遙かに子供向けなのに、クレしんを子供向けだとして扱うのはどうかな?である。確かにこの映画はファミリー向けであることは間違いない。ただ、それはこのシリーズの最低限のマナーであるから親子で見ても十分に堪能できる作品づくりをしているのに過ぎないのである。だいたい原作自体は大人向けだからね。と言うわけでもないけど大人だからわかることだってしっかりと織り込まれてました。

 最後に、これはアニメとしてだけではなく映画としての面白さもしっかりと教えてくれましたよ。この映画はすべての映画好きに贈られた映画である。そう考えるとあのオチはある意味ジブリへの敬意だと思います。でも、そのジブリよりも遙かにシンエイ動画はすばらしいスタジオだと思います。ジブリや他の大作系の映画が何年かけても作れないモノをたった1年で作るんだからね。しかも毎年のことである。これまでのイイとこどりをちょこちょことしつつも納得のいく映画でした。それにしても、今年は劇場で観る映画はホント当たり年である。
04/4/18

恋愛適齢期
Somthing's Gotta Give


 まずは、久しぶりに邦題が「ウマイ!」って思った映画である。

 『ラブアクチュアリー』が“愛”の映画ならこれは“恋”の映画である。監督はナンシー・マイヤーズなんだけど、前作の『ハートオブウーマン』と流れはほぼ同じ。まずはオープニングの女性たちのシーンから「どっかでみたな」ってな雰囲気だったし、内容については、キャリアウーマンを本気で好きになるプレイボーイと、しかもそのプレイボーイは愛すべきオバカってな感じの設定は演じてる役者と年齢が違えどこれまた同じ。さらにエンディングまでもが同じようなテイストでした。おまけにもう一つ言っておくと音楽も同じような選曲でこれはもう監督の趣味としか言いようがないというか何というか…。

 でもね、やっぱり俺はこういう映画って大好きだなぁ。結構甘甘な映画なんだけど、ちょっと昔風というかね。ストーリーもそうなんだけど音楽や映画の色づかいまでことごとく好きである。時代背景は現代だけどテイストはハリウッドが大昔からお得意なロマンティックコメディなのである。ま、そんな好きな部類の映画であったせいか最初から最後まで安心して観てられましたよ。好きなセリフ回しや共感できる所も結構あったしね。今回特にシーンはビーチでワインを飲むシーンがお気に入りである。夕風にあたりながらワインを飲むなんてすごく気持ちよさそうって思いました。

 それにしても、主役の二人は映画というモノをホント楽しんでるというか、設定上の年齢だけでなく、素の自分たちを見せることによって、この映画を素敵なものに昇華させてますよね。ジャック・ニコルソンのケツからダイアン・キートンのヌードまで観ていて気持ちいいほどアッパレって感じでした。それにこの映画なんといても主演のみならず助演の方々がかなり良かったですよ。キアヌ・リーブスは下手な主役をやるよりこっちのほうが遙かにイイ感じ。そしてなによりもダイアンの妹役のフランシス・マクドーマンドの何とも言えない演技はホント感心しました。さすが『ファーゴ』でオスカー女優になっただけありますよ。

 オスカーと言えばご存じのとおり主演の二人も受賞済みです。そうなのである、この映画って実は芸達者な人たちが多数出演してる映画なのである。で、つくづく思ったのが巧い役者さんってこの手の映画に出ると巧すぎて余裕すら感じさせるんだよね。お互いに相手に演技を譲るというか、『ミスティックリバー』で3人の俳優が演技の真剣勝負だとすると、こっちは勝負のかわしあいってな感じ。良い意味での手抜きなんだけど決して手を抜かないでしっかりと見せてくれてるのである。そのぶんシナリオは特筆するところはなくても、演技の巧い役者が気負うことなく芝居をすると、ここまで良いものになるんだなぁとあらためて感心である。それになんと言っても、絶対タイプじゃないのにジャック・ニコルソンなんか観ていて何度可愛いと思ったことか(笑)。

 ま、そんなわけでようやく観て来れましたよ。そして、やっぱり今年は映画の当たり年である。とそう思った作品でしたね。
04/4/22

コールド・マウンテン
~COLD MOUNTAIN~


 眠かったのは最初の10分間だけ、あとはそのままずるずるとエンディングまで飽きることなく観てしまいました。アンソニー・ミンゲラと言う監督の作品は『イングリッシュ・ペイシェント』しか知らなかったんだけど、こういう撮り方をする監督なんでしょうか?ま、いかにも文芸モノらしく出演者それぞれに良い味をだしていましたね。

 特にこの映画でオスカーを受賞したレニー・ゼルヴィガーは相変わらず下膨れなんだけど、これまでのバリバリ主役の時よりいきいきと演技をしてますね。野山を駆け回る田舎娘の役はピッタリ!(ネタバレ→鶏の首を折るシーンでオスカー受賞か?)それにしても今後2年間で自身が関係している映画が20本近くも待機しているニコール・キッドマンはまさに旬の女優ですね。演技者としても「最初のピークを向かえている」そんな感じです。それに相変わらず綺麗でウェストのなんと細いこと…。でも、元来田舎娘の彼女はこの映画での後半のような汚れ系のほうが俺は好きである。観ていて思ったんだけど、ニコール・キッドマンってだんだんとイングイット・バーグマンに似てきたような気がします。

 ジュード・ロウも典型的な英国俳優で、オーソドックスな顔立ちと真面目な演技はこの映画にピッタリ。この役者もいずれはオスカーを受賞するだろうけど今年は相手が悪すぎましたね。脇役陣としてはナタリー・ポートマンが「え、これだけ?」ってな感じで出てました。ま、ほとんどストーリーに関係ないので必要かどうかは別ですけど。あと、怪優とはこの人のことと言っても良いフィリップ・シーモア・ホフマン。今回はヨゴレ系の髭面オヤジを演じてましたけど、これがなかなかな化け具合でインテリからヨゴレまでそつなくこなす彼ならではの魅力を感じてしまいました。あの風貌なのに組合員には人気があるんですよねぇ。

 俳優の話はこのへんにしておいて、この映画を最初に飽きないと言ったのはシナリオ的なモノではなく構成なのである。と言うのもまさに東海テレビ製作の昼ドラなのである(笑)。回想と現実のシーンを上手くつなぎ合わせて、中盤以降は現在進行の話を「愛と憎しみと少しの安息を繰り返してやってくる幸せ」みたいな流れでエンディングにもっていく。ま、昼ドラと比べて“嫉妬”絡みの展開はそうなかったけど(笑)。悪役の地主が中途半端に嫉妬に狂ってちょっとイライラするんだけどね。でも、この映画の場合は愛と言うのは意外と少なくどちらかというと友情かな?それを感じるのはやっぱりレニーが登場したあたりから。ニコール&レニーはさすがにオスカー女優で二人が並んだシーンは光ってますねぇ。

 とまぁ、いかにもな“愛の劇場”的な内容ばかりかと思いつつ観ていると、さすがにそうではないですよ。戦争の愚かさもいたるところ描かれていて、悲惨極まりないシーンも多々あります。例え縦のストーリーがフィクションであっても横のストーリーが事実な分やはり重みというモノがでてましたね。ちなみにこの映画の縦と横は“愛”と“戦争”です。最後になるけど気になったことがひとつ。たぶん原作はしっかりと書かれているんだろうけど、この映画では個々の人物描写がいまいち描ききれていないような気がしたのも事実。なんか全ての出来事においてあっさりとし過ぎているというか…。ま、それでも2時間半はほとんど退屈してないので映画としては合格点ですね。

 おまけに書くと、ジュード・ロウとニコール・キッドマンのファックシーンはなかなか艶めかしくてこれも◎でした(笑)。
04/04/27

フォーチュン・クッキー
~FREAKY FRIDAY~


 数年に一回はドンピシャの邦題を付けてくれますね。今回は原題よりもわかりやすいし、的を射たタイトルであります。ま、内容をみると原題のままでもそのままなんだけどね。

 内容はほとんどの映画ファンなら知っている大林監督の『転校生』の親子版である。もうこれだけで、ストーリーもわかるしアメリカでのヒットのしかたをみれば、おおよそ納得の出来る映画であろう事は予想できる。ただ、前出の『転校生』と違うところは人物設定の他、時間の経過が数日間だったのに対して本作はたった1日の出来事なのである。まぁ、これだけの時間の中によくぞあれだけ入れたものだと感心至極。いかにも、ハリウッドらしいスピード感はこれはこれでOKなのである。

 それから音楽も最高である。初っぱなからガンガンにロックで飛ばしてくれて、最後まで痛快そのものである。でも、そんな中でもホント泣かせるんだよね。もうね、わかっりきっている内容でも感動するんですよ。親子関係とか姉弟とか義理の父親とか…。それもこれも俳優たちの演技に尽きるんだけど、特に体が入れ替わってからのジェイミー・リー・カーチスの巧いこと巧いこと。かつて、小林聡美に感じた“男の子”と同様、15才の女の子がしっかり出ておりました。

 何はともあれ、この映画には多くを語らずとも観に行くのが一番である。ホント映画って楽しいです。常々万人に受ける映画なんてあり得ないと思っていたけど、こういう映画を観ると万人に受ける映画ってあるんじゃないかって思ってしまいますね。

 それにしても今年に入ってから、と言うか今年のGW映画が充実しまくりである。更に言うと、昨年のハリウッド映画がそれだけレベルが高いと言うことである。それともうひとつ言えるのはベテラン勢の復活である。『ラブアクチュアリー』のエマ・トンプソン、『恋愛適齢期』のダイアン・キートン。で、この映画のジェイミー・リー・カーチスとホントいきいきとした演技で見ていて嬉しくなりますね。俺自身の劇場への足を運ぶ率を見てもわかるとおり、それだけ観たい映画が目白押しなのであるが、さて、次は『スクールオブロック』である。
04/05/03

ビッグ・フィッシュ
~BIG FISH~


 これはいかにもティム・バートンの作品である。ただし、思い描いていたほどの感動には至らなかったは事実である。この映画をファンタジーとみるか、それとも感動モノと見るか…。ホントに見る人によって評価の分かれる所であると思う。一緒に行った相方さん曰く、「映画館で見る映画ではないな」だそうである。ま、そんなわけで今回は結構ネタバレで書くんでこれから観に行こうっていう方はあまり読まないほうがいいかも。ただ、一言言っておくと俺ってこういう映画に極端に弱いんです。『海辺の家』とか『遠い空の向こうに』とか…とにかく、父と子がわかり合う話ってホントだめですね。そう言う意味で、俺にとってはこの映画は感動モノである。

 沼地に住む魔女や狼男が団長のサーカス団、そして腰の繋がった双子や桃源郷など一見ファンタジーな世界がいっぱいなんだけど、これはあくまでもこの映画のなかではスパイスになっているだけどのこと。自分の人生を脚色して息子に話していたのである。でもね、その合間にある今現在の出来事がとても切ないのである。投薬のせいで体が乾いて仕方がないアルバート・フィニー(往年の父親)とその妻のジェシカ・ラング(往年の母親)が風呂で抱き合うシーンとセリフは涙…。

 『人生なんておとぎ話』この映画のキャッチコピーのように、まさにそうだと思う。いや、おとぎ話というよりそう言う風にして息子に真実を語っていた父親。そして、いつの間にかそれが作り話としてしか理解できなくなっていた息子。この映画を観る前からある程度の知識があったので、この空想に満ちた話が事実なんだろうと言うことも見ているうちに分かってきた。そして、実は父親のことを一番わかろうとしてなかった息子が、本当は一番に父親のことを理解していたのである。それが、この映画のラストでの息子が語る『父親の死のシーン』なのである。そして最後に父親が「それこそが私の人生なんだよ」と息子に語ったときにまた涙。

 でも、ちょっとだけ俺にとっていただけなかった事がひとつ。それはね、息子以外は父親のことを理解してると言う設定。たぶんバートン自身がそうだったんだと思うんだけど、それならそれで最初から最後まで父と息子だけで話を進めて欲しかったな。ま、他人ほど人は解り合えるって事かもしれないけどね。

 おまけなんだけど、この映画にはこれまでのバートン映画へのオマージュがたくさん詰まってますね。金属で出来た手の模型は『シザー・ハンズ』、スペクターと言う町並みも同じく『シザー・ハンズ』。で、主人公が木に絡まれる所は『スリーピーホロウ』ってな感じで、バートン映画を見てる人ならところどころニヤっとさせられると思いますよ。それにしても、ジェシカ・ラングとアリソン・ローマン(若い頃の母親)が妙に似ているので感心しました。

 最後に一言だけど、この映画はけっしてひねりまくった映画ではないです。単純明快な家族の話です。
04/05/15
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