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舞台版『パッチギ!』



まぁ、良くも悪くも物議を醸し出す題材ですわ。

この世界に歌ってはいけない歌などない。
ま、そのころの情勢を考えれば認められなかったのだろうけど、やはりいつ聴いても心のどこかに触れてくる旋律である。まずは、この曲に出会えたことに感謝。

『イムジン河』

もっと、当時のフォークソングをそこかしこに挟んでくるのかと思っていたら、ほぼこの曲で物語は成り立っていたと言っても良いだろう。
そして舞台では、おそらく誰も伝えてはくれないであろう事柄を突きつけて来る。

これまでの歴史において朝鮮と日本、中国と日本、それどころか隣り合わせた国同士はいつも仲が悪い。確かに、これはいつになっても消えることのない問題である。この手のもの見聞きするといつも思うことがある。それは民族とは何か、そして人間とはなにか、と言う問いである。
確かに、個人個人としてはどこの国の人に対しては敵対視することなどないし、むしろおつきあいをすることは大歓迎である。と言うより、そうしたいと願うほどである。ところが、これが対民族間になるととたんに敵視してしまうのはなぜだろう?きっと、遠い昔に人が領土を持ったときからそれは永遠に解決されない問題なのかも。

閑話休題

さて舞台の感想だが、広い舞台を所狭しと駆けめぐるわけですが、映画版とキャストを総入れ替えしているものの映画版を観ている人のことも考えて作られていたと思います。もちろんヒロインの設定が音楽から舞踊に変わっていたりと、若干の手直しがありますがそれは舞台版を考慮してのこと。それが民族舞踊を取り入れていたところなんだけど、やはり舞台に花を添えると言う意味では、こういった演出があったほうが良い。

当時の時代背景を組み込みながら話しは進んでいくわけですが、クライマックスは1幕の終盤に訪れます。主人公が朝鮮部落でイムジン河を歌うシーン。ここは映画でも感動したのだが、舞台版はそれ以上に感動した。というより、この舞台全体を通じて一番の見せ場だったかも。静まりかえった空間で静かに始まるイムジン河のイントロが流れただけでもうやばい雰囲気に。そして、最後は舞台上のキャストの大合唱となるのだがいやはや泣いた泣いた(笑)。もちろん、泣いた理由は音楽だけではなくやはり舞台ならではの“間”があってそこがとても良かったのですね。

で、2幕は怒濤のように物語が進んでラストの乱闘シーン、群像劇なのだけど映画版ではシーンの切り替えが出来るのでわりと簡単に作れるのだが、友人の死から始まって子供の誕生までをこの舞台ではひとつの舞台上で4つのシーンをいっぺんにやる、という演出になっていた。それはそれでなかなか良かったのだけど、観客の立場からするとどこに気持ちをおいて良いのかわからなくなるのでちょこっと残念だったかな。それとこの間、ずっと主演の山本くんがイムジン河を歌っているのだけど、乱闘シーンの音が大きすぎて何を歌っているのかわからなかったのが残念である。ここはやはり映画版が良かった。ま、舞台は23日まであるので多少の調整は加えられるとは思うけど。

そうそう、最後の月のシーンはとっても綺麗でした。

とまぁ、最初にも書いたとおり物議を醸す物語ですけど、ホントのところは単純明快なストーリーです。映画の時に使われたキャッチコピーそのまんまの『ロミオとジュリエット』です。なので、ホントは片意地張らず観るのがいいのです。なんてったってエンタテインメント作品ですから。

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| Play & Music & Books | 20:15 | コメント(-) | トラックバック(-) | TOP↑

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